台湾情報

日本でタピオカミルクティーを飲んで分かった、コーヒーを超えるために立ちはだかる壁

最近、タピオカミルクティーに激ハマり中です。ちょっと世間からは遅れた感がありますが^^;

Instagramも、台湾の回顧投稿に挟まるように4枚に1枚くらいタピオカミルクティーになっていて、ドはまり具合が分かりますね笑 (今日も仕事帰りに一杯飲んでしまいました… タピオカ甘酒豆乳紅茶という変わり種を…笑)

元々今の奥さんと遠距離恋愛していた頃は月1で台湾に行っていたので、台湾に行くたびに楽しんでいたのですが、日本で一緒に生活するようになってからは、年末年始、ゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇でしか基本は帰らないので、恋しくなって日本でも飲むようになりました。

すると、日本ではかなりブームになってきていますが、ちょっと不便なところも見えてきてしまい、なんとか今後も生き残ってほしいと思い、珍しく雑記的にオピニオン記事を書いてみました

ここではタピオカ系のドリンクを総称して、思いつくままに語りたいと思います!

ドーナツにならないために、そしてあわよくばコーヒーを超えるために、戦略を考えてみます

そもそもなぜタピオカミルクティーは人気になったか?

コーヒーを飲みたくない層からの支持を集めた

最も大きい理由はこれでしょう。私はコーヒーを飲まない人の一人です。

カフェで最も人気なのはいまだにコーヒーだと思います。主な理由としては手軽で、おしゃれで、カフェインのおかげで覚醒効果もあるから。スタバなどのいいブランドイメージも相まって、日本人のスタンダードドリンクと言えるくらいの人気を集めました。

ところが実際には、苦くてあまり美味しくはないカフェインの覚醒効果には眠りにくくなる、ドキドキしやすくなるなどの副作用もある味のバリエーションが少ないといった理由から敬遠する層がある程度います。根本的には砂糖とミルクの濃さくらいしか変化はありません。

一方のタピオカは、手軽、おしゃれというイメージを持ちつつ、味もおいしくてカフェインも少なめです。またミルクティだけでなく、ジュースなどにも入れられたり、バリエーションも豊富です。

そのため、海外ではコーヒーを提供しているブランドも、日本出店にあたっては差別化のためにコーヒーの提供をしていないというところもあります。

ドリンクとしておいしい

タピオカ自体は1980年代には日本に来ていました。ではなぜ最近になって日本でうまくいったのかというと、美味しくなったから。

純粋に、ミルクティーの質が昔と比べて格段に上がっているんです。私は正直昔は紅茶は家で淹れたものしか飲みませんでした。それもストレートティー。ましてや午後の紅茶のようなペットボトル飲料は今でも飲みません。

でも最初に感動したのは日本未上陸ではありますが「幸福堂」のタピオカミルクティー!タピオカ云々を差し置いても、普通に紅茶として美味しいのです!そういった面で、日本に来たタピオカミルクティーのお店たちもレベルを上げており、日本の消費者が満足できるレベルのおいしさになったことも一因といえます。

低価格でInstagram映えする

2017年に流行語となった「インスタ映え」。綺麗なものを撮ってアップしたいですよね。

そんな消費者心理にハマったのがタピオカミルクティーです。黒いつぶつぶとミルクティーの色合いが綺麗で、ちょっと手に取って撮影するだけでいい写真になります。

なかでも”The Alley”などは本当におしゃれな作りで人気を博しました。

そしてタピオカミルクティーは500円~の低価格でインスタ映えするという点もいい点でした。普通はお金をかけて綺麗な旅先まで旅行したり、ちょっといいランチやディナーに行くと1000円以上のお金がかかったり、自己負担が重いだけでなく、場合によっては少し自慢げになることもあります… その点で、ワンコインなので手軽で、しかも嫌味にならない、そんな点もインスタ世代の10~30代に訴求できた点かなと思います。

台湾への好イメージ

台湾はLCCの普及なども手伝い、韓国を抜いて日本人の渡航先No.1になりました。しかも国民も親日家が多く、200万人を超える人が日本語を勉強しているというデータもあります。3.11の大地震の際には、台湾から巨額の援助が来たことも話題になりました。

そんな中で日本の中でも台湾に対してはとてもいいイメージを持っている人も多く、台湾発祥のドリンクであるタピオカミルクティーも好感触を得られたのではないでしょうか?

夏には台湾風かき氷も話題になりました。台湾のイベントが東京タワーや上野公園で開かれると長蛇の列が出来るほど人が集まります。そんな注目度の高さも味方してくれています。

ヘルシーなイメージが(少し)ある

若干コーヒーとも被りますが、これまではコーヒーが飲めない層の代替ドリンクはフラペチーノや紅茶などでした。フラペチーノには大量の糖質が含まれていますよね。下手したら朝食丸ごとを超えるくらいのカロリーが1杯に含まれていたり。

その点タピオカは低カロリーでお腹が膨れますし、もしジュースなどに混ぜればビタミンなども取れて、さらにヘルシーなイメージが高まります。その点で、トレンドの発信者である女性に受け入れやすいドリンクでした。

おやつの代わりになる

最後に、実はタピオカミルクティーの競合はおやつなのではないかという説です。

クレープ、ドーナツ、シュークリーム、チーズケーキなど、若い女性の間で流行ったスイーツは数知れず。タピオカミルクティは、コーヒーなどの飲み物の代わりという一面と、次なるスイーツブームという一面を持ち合わせていると言えます。タピオカのおかげでなんだか食べた気持ちになるのが不思議なところです。

ユーザーとして感じた不便な点

ゴミが捨てられずテイクアウトに躊躇する

え?と思いますが、これが一番の不満でした。

タピオカ系ドリンクは、台湾ではドリンクスタンドという形態を取っています。つまり席は持たずに、テイクアウトのみの店舗になっています。これが成り立つのは、街中で捨てるところも多いから。飲み終わったらポイできるので、便利だからです。

ところが東京では、街中にゴミ箱があまりないので、買った後捨てることができません。今日も会社終わって買ってから20分歩いて帰る間にゴミ箱が一つもなく、そのまま家に着いてしまいました。駅などは捨てるところはあるでしょうが、コンビニのゴミ箱も店内にしまわれてしまい気軽に使えません。

一方で、カンやペットボトル用のゴミ箱は自販機の隣などに豊富に用意されています。それは自販機業者はゴミ箱がないとカンの売れ行きが悪くなることが分かっているからでしょう。そして自販機はたくさんあるので、買ったところから移動してもすぐに捨てられるところを見つけることができます。

最近はよくオリンピックでの外国人観光客増加を前に、日本の街にゴミ箱がない問題が取り上げられています。現在の街の景観は綺麗なのでゴミ箱を増やさなくても、という意見もありそうですが、街中のゴミ箱が少ない問題は、タピオカを含むドリンクスタンドビジネスには大きな障壁になっています

カスタマイズが少なくヘルシーイメージが薄れる

台湾のスタンドでは、砂糖の量、氷の量などを聞かれるので、それに答えることでカスタマイズができます。しかし、日本のタピオカミルクティーの店では、聞かれることはほとんどありません(パールレディや貢茶では聞かれます)。

これって結構マイナスで、ぼーっとして頼んだ時に氷がいっぱいで甘々のやつが出てくるとなんだかなーって気持ちになります。冬に氷かという気持ちと、氷でかすぎ…という気持ちと。甘さも選ばせるようにすれば、よりヘルシーさをアピールできるのになと思うので、だいぶ機会損失をしている気がしますね。

タピオカミルクティーが今後も残っていくための日本戦略

台湾ではコンビニよりも多いドリンクスタンド。うまくやれば、市場としてはそれくらいに成長するだけの余地があるんです。では生き残るためにどういう戦略を取るべきか考察していきます。

タピオカというイメージを払拭し、ヘルシーなお茶として成功する

まずタピオカドリンクという一本足打法では、ブームを超えてコーヒーのように定着することはできないと考えます。

今は食べ物と飲み物の間という位置付けになっていますが、そのようなおやつ的なものがずっとブームになれたことはありません。大体は、一時ブームが起きて、店舗を大幅に拡張した後で、ブームが過ぎて、最適な店舗数で落ち着きます。寂しかったのはドーナツの事例で、クリスピークリームドーナツの進出とともに海外系ドーナツショップが拡大しましたが、今では象徴的だった新宿のクリスピークリームドーナツも閉店してしまい、かなり寂しいことになっています(ミスドはそのブームに当てはまらなかった代わりに、マクドナルドとともにカフェ的な立ち位置にシフトすることで生き残っていますが)。

今回日本に進出している台湾の店舗は、日本ではすっかり「タピオカの店」というブランディングがされてしまいました。しかし台湾では、彼らは飲料店という位置付けなので、むしろタピオカの入っていない飲料の方が売れています。つまり、日本でも、どこかでタピオカというイメージを捨て去り、飲料店というブランディングにシフトしていくべきでしょう。

コーヒー店やコンビニの清涼飲料水を見ても明らかなように、飲料というのは需要のかなり大きいマーケットです。タピオカを軸に店舗数を拡大した後にリブランディングして飲料展というジャンルに食い込むことができれば、一定した大きな需要が見込めて、生存することも出来るでしょう。その中でタピオカもメニューの一つとして提供すればいいのです。

ジューススタンド、お茶のスタンドとして定着するために、何か新商品を、店舗以外で出すのもありかと思います。例えば台湾茶には「東宝美人」や「凍頂烏龍茶」、「高山烏龍茶」など日本で有名なものもありますし、タピオカミルクティーで使用している紅茶を使ってもいいでしょう。それらを例えばコンビニなどで販売すれば、一定の売り上げは見込めると思います。その際に企業名を出せば、タピオカだけでなく、純粋にお茶として美味しいというブランディングもできるのではないでしょうか?

また現在、タピオカでおしゃれというイメージのせいで、本来取り込めるはずのコーヒーが苦手な男性層を取りこぼしています。そこにも訴求することができれば一石二鳥ですね。

ゴミ箱に広告費を払う

ドリンクスタンドビジネスにとって壁となる「日本のゴミ箱が少ない問題」

現在はドリンクスタンドとカフェが併設されていますが、その二つは顧客にとっては結構異なる体験です。ドリンクスタンドは持ちながら街をぶらぶらしたりできますし、店からしても回転率が高くなるので理想的です。一方のカフェでは、客もゆっくり座って作業をする目的で来ているので、客単価は高めにくい割に回転率が低いのです。よって、いかにテイクアウトの客の比率を高めるかが利益率に直結します

現在はブームのおかげでテイクアウトして写真を撮る人が原宿周辺には多いですが、それも一過性で、目新しさが捨てられないストレスに負け始めると、カフェビジネス主体になってしまうことも考えられます。

そこで、捨てやすい環境を作ることで、結果的にテイクアウトを増やすというのも、あながち悪い戦略とは言えません。

例えば、自治体と相談の上、ゴミ箱の設置費用とメンテ費用を負担する代わりに、ゴミ箱に広告を出して街中に設置するなども戦略かもしれません。ゴミ箱というのはとても目につきますし、店舗を使用していない日本人も便利になるので悪い印象は抱きません。一方でどこでも捨てられるというのを消費者が覚えれば、結果としてテイクアウトを選ぶ客層が増えることも考えられます。

まとめ

以上、思いつくままにつらつらと書いてみました。

まだタピオカミルクティーを試したことないという人もぜひ飲んでみてくださいね。そして、台湾人のように、タピオカを入れずに純粋に飲料店として楽しむという選択肢もあることを知っていただけると、一人のファンとしては嬉しくなります。

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